最終更新日:2019/10/15
ワインのエチケット(ラベル)を見ると、銘柄に「Vieilles Vignes(ヴィエイユ・ヴィーニュ)」(あるいは略してV.V.)という文字が書かれていることがあります。
一体これは何を意味するのでしょうか?
この記事では、ヴィエイユ・ヴイーニュの意味と、そのワインの特徴、メリットについて解説します。
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ヴィエイユ・ヴィーニュとは、フランス語で「古木」を意味します。
Vieille=古い、Vigne=ブドウの木
これが複数形になって「Vieilles Vignes」となります。
つまり、エチケットに「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と書かれたワインは、樹齢の高いブドウ樹の果実からつくられたワインということになります。
では、ヴィエイユ・ヴィーニュは具体的に樹齢何年以上の木を指すのでしょうか。
実は、何年以上でVieilles Vignesと表記できるという明確な規則はありません。
あくまでも生産者側の判断となります。
一般的には、30~40年以上のブドウ樹を指す場合が多いですが、古樹のブドウを使っていてもエチケットに表記しない生産者もいます。
ヴィエイユ・ヴィーニュのワインは、多くの場合、そうでないものと比較してより品質が高いと言われています。
では、樹齢の高いブドウ樹からつくられるワインは、何が違うのでしょうか?
ヴィエイユ・ヴィーニュのワインの特徴とメリットを以下整理してみます。
樹齢が高くなると収量が少なくなる(樹勢が落ち着き、ブドウ樹1本の木からなる果実の量が減る)
根がより地中深くに入り込む
↓
ブドウ1房へより日光や栄養分が行き渡ることで果実が良く熟す
テロワールがより反映されたブドウができる
↓
成熟した果実を感じる凝縮したワインになる(ワインの品質が安定する)
より複雑な香りや味わいのワインになる
以上のように、ヴィエイユ・ヴィーニュと呼ばれる樹齢の高いブドウ樹から生まれるワインは、より安定した成熟度があり、テロワールを反映した複雑な味わいが期待できます。
エチケットに「Vieilles Vignes」と明記しない生産者も多いですが、生産者やインポーターのサイトを見るとそのワインのブドウ樹の平均樹齢が出ている場合も多いです。
ワインの産地や生産者の特徴がより反映されたワインを味わいたいなら、ぜひワインの平均樹齢に注目してみるとワイン選びがより楽しくなりますよ。