最終更新日:2021/03/11
家で飲み残したワインを保存するときにあなたはどうしてますか?
そのままコルクやスクリューキャップで栓をする人が多いでしょう。
でも、そのワイン栓を別のものに変えるだけで、何日も美味しくワインが楽しめるようになります。
たくさんの種類の保存用ワイン栓が販売されていますが、現在私が最もおすすめするワイン栓が、バキュバンとアンチオックス。
この記事では、両者の特徴やメリット・デメリットについて取り上げます。
あなたならどちらを選びますか?
バキュバンとは、オランダのVacuvin(バキュバン)社が生み出すワインの保存器具です。
飲みかけワインのボトルの空気を抜いてワインの酸化を防ぐ効果があります。
家庭での使用はもちろん、多くのレストランでも当たり前のように使用されているワイン栓です。
海外でも多くの賞を受賞していて、世界で最もメジャーなワイン保存器具と言っても間違いではないでしょう。
使い方は、専用のシリコン製のキャップを瓶口に差し込み、ポンプでシュポシュポとボトルの空気を抜くだけです。
それによるワインの品質維持の効果は、現在も多くのユーザーの信頼を得ていることが証明しています。
一方で、バキュバンにはデメリットもあります。
それは、手でポンプを動かし空気を抜くため、手間と時間がかかる点です。
時間にして数秒ですが、例えばレストランで忙しい営業中は、このひと手間が惜しい時があります。
また、「バキュバンを頻繁にやりすぎるとワインの香りも抜いてしまう」と主張する人もいます(私のかつての先輩)。
バキュバンがポンプで空気を抜いてワインの酸化を防ぐのに対し、それとは違うアプローチで開発されたのが、「アンチオックス」というワイン栓です。
アンチオックスは、見た目はただのシリコン製のキャップですが、中にカーボンフィルターが内臓されています。
このカーボンフィルターが、ボトル内でワインから出た揮発性物質や酸素を吸着し、ワインの酸化を防いでくれます。
メーカーが発表する効果実験では、抜栓数日後、アンチオックスで保存したワインはバキュバンのそれと比べ酸化レベルを半分以下に抑えることができたとしています。
そのカーボンフィルターの効果がどのくらい信用できるのか、フィルターの耐久性や持続性はどのくらいなのかなど疑問はありますが、とにかく「キャップをはめるだけ」という簡単さが一番の魅力です。
以上を踏まえて両者のメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
メリット
・長年プロの現場でも使用されていた実証済みの安定した効果が得られる
・手動で空気を抜くことで感覚的にも安心感を得られる
・アンチオックスより安価(バキュバン本体(1050円)を買ってしまえば、ストッパーは1個あたり295円ほど)
デメリット
・空気を抜くのに数秒の手間がかかる
・空気とともに香りも抜けるとの声もある
・空気を抜いた真空状態にしないとワイン栓として密閉機能は劣る
・栓をしたボトルが真空になっているかどうかは見ただけでは確認できない(空気を抜いたつもりが何かの拍子に真空状態が解けてしまっても開ける時まで気づけない)
メリット
・ただキャップをはめるだけで手間いらず
・シリコン製の密閉度の高いキャップ
・カーボンフィルターによる分子レベルでの酸化防止効果
デメリット
・実際の効果には賛否ある(バキュバンの使用歴が長いほど、本当にこれだけでワインの酸化を防げるのか不安になる(笑))
・バキュバンより高価(1個2396円)
・シリコンやフィルターの耐久性が不明(シリコンは2年、フィルターは5年耐久とのメーカー情報はあるが使用状況による)
以上のように両者にメリットとデメリットがあり、どちらが良いと断言はできません。
使い方や使用頻度、使用個数、予算など様々な要素を考慮して決めるべきだと思います。
もし個数が必要で予算をできる限り少ない選択をしたい場合は、バキュバンが良いでしょう。
一方、バキュバンの手間が負担と感じたり、予算に余裕のある場合は、アンチオックスの方が良いかもしれません。
しかし、いずれにしても3~4日程度の保存であれば同等のワインの酸化防止効果は保証できます。
他のサイトなどでも、実際に比較した報告がありますが、両者とも効果はあるけど程度の差はそれほどないようです。
両者のメリット・デメリットを考慮したうえで、あなたに合ったワイン栓を選んでみてください。