ジゴンダス ワイン!産地や特徴、おすすめ生産者とは?

最終更新日:2019/10/16  

 

ジゴンダスは南ローヌ地方を代表するワイン産地のひとつです。

 

ジゴンダスという名前と紋章が浮き出た迫力のあるボトルで、このワインに興味を持った人も多いはず。

 

この記事では、ジゴンダスワインの特徴やブドウ品種、有名生産者やおすすめワインなどジゴンダスに関する情報をたっぷりご紹介します。

 

 

ジゴンダス ワインの産地とテロワール

 

ジゴンダスワインは、フランス・ローヌ地方南部のジゴンダス村で造られます。「ダンテル・ド・モン・ミライユ」という山系の麓に位置します。

 

同じローヌ地方南部で有名な「シャトー・ヌフ・デュ・パプ」は、ジゴンダスから南西に約20kmの距離にあります。

 

暑く乾燥した産地で、日照時間が長くブドウが良く熟す地中海性気候です。

 

ジゴンダスに特徴的なテロワールとしては、南ローヌの中でも標高が高く、この地方に強く吹くミストラルという北風やダンテル・ド・モン・ミライユ山からの風、産地周辺の森などの影響によって、ジゴンダスの夏場の気温はシャトー・ヌフ・デュ・パプよりも1℃低いと言われています。

 

 

ジゴンダス ワインのブドウ品種

 

グルナッシュ ブドウ

 

ジゴンダスのブドウ品種は、グルナッシュが主体(50%以上)。さらに補助品種として、シラー、ムールヴェードル(どちらか1種類でもOK)を合計で15%以上ブレンド。

 

そして、これら3品種でワイン全体の90%以上を占める必要があります。

 

このように、ジゴンダスのワインに使われるブドウ品種は、グルナッシュが半分以上で、そこにシラーやムールヴェードルがブレンドされています。

 

 

ジゴンダスワインの特徴

 

ジゴンダスのワインは、グルナッシュの個性がしっかりと出た味わいになります。グルナッシュは、熱を加えた黒果実系フルーツやリキュール系の甘やかな香りにたっぷりとした果実味が特徴です。

 

ジゴンダスは、グルナッシュからくる豊かなベリーの印象にシラーやムールヴェードルからくるスパイスの香りが加わります。

 

酸味は穏やか、渋みはボルドーのように際立って強くありません。

 

果実味が前面に出たスタイルで、アルコール度数も高め、赤ワインの中でも濃厚でフルボディの味わいです。

 

ジゴンダスという名前とボトルのエンボス、そしてパンチのある味わいなど、ワインの存在自体のインパクトの強さもジゴンダスの特徴と言えるかもしれません。

 

 

ジゴンダスのおすすめワイン

 

ジゴンダスの特徴がわかったところで実際にジゴンダスのワインをぜひ試してみてください。

 

次に挙げるワインはどれも有名生産者のジゴンダスを知るのにおすすめなワインばかりです。

 

シャトー・ド・サンコム

ジゴンダスのワイン生産者でまず押さえておきたいのが「シャトー・ド・サンコム」です。

500年の歴史があるジゴンダスの名門です。

「ジゴンダスの天才」と称される14代目のリュイ・バリュオール氏は、伝統を受け継ぎながらも新たな技術とセンスでさらなる名声を築いています。

ただ濃厚なだけでない、繊細さとエレガントさを備えたジゴンダスです。

 

ドメーヌ・サンタ・デュック

ジゴンダスの生産者で評価の高いドメーヌのひとつが「ドメーヌ・サンタ・デュック」です。

5代目の現当主のイヴ・グラの代で品質が大きく飛躍したと言われています。

今やワイン情報誌では常連で、濃厚パワフルで味わいに富んだ高品質ジゴンダスワインの生産者です。

 

 

今後さらに期待したいジゴンダスワイン

 

これまで見てきたように、ジゴンダスはフランス、南ローヌ地方のフルボディの赤ワインです。

 

パワフルで溢れんばかりの果実味が一番の特徴ですが、周辺産地よりも気温が低いというジゴンダス特有のテロワールによって果実はゆっくり成熟し、香り高さと繊細さも残しているところも魅力のひとつです。

 

 

現在、地球温暖化が進むなかで、ジゴンダスの評価も高まっています。

 

例えば、これまで南ローヌで最上級と言われていたシャトー・ヌフ・デュ・パプ村では気温が上がりすぎてブドウが早く熟し過ぎたりアルコールの強さを気にする必要が出てきているようです。

 

その点で、シャトー・ヌフ・デュ・パプよりも気温の低いジゴンダスのワインは、今後よりポテンシャルの高いワインの生産地として期待できるとも考えられています。

 

濃厚なワインがお好きなあなたはぜひジゴンダスのワインに注目してみてはいかがでしょうか。